2009年10月19日

愚鈍な体力勝負は見えにくい才能を殲滅する

映画の興行成績が最悪らしい。

知り合いの映画宣伝会社のT社長の話では、9月の興行収入は前年比30%減だとのこと。

新鮮味のない邦画の企画、映画に関係のないタレントを使った洋画の宣伝方法など理由はさまざまだが、DVDが売れないから惨憺たる状況だという。

今や政治が最も面白いエンターテインメントになっているともいっていた。

この傾向は来年の参議院選挙まで続き、その後政界再編でもあると更に延々と政治が主役であり続け、映画は壊滅的な被害をこうむるかもしれないと。

T社長の発言の多くは僕が常々言ってきたことだったが、まあ業界の人はほとんどわかっていることでもあったが、いよいよ恐れていたパイの減少が始まったとしたら、K氏がいう「今年は映画が壊れるぞ」が本当になる。

末端の製作現場にはすでに末期的症状が現れている。

製作本数の減少、企画段階での中断、製作費・ギャラの未払い・遅延、プロダクションの閉鎖・倒産がざらである。

淘汰が行われているのだと思う。

大きな資本力が背景にあったり、テレビキー局の系列に属するところなどが、”体力勝負”で淘汰を乗り切ろうとしている(かのように見える)が、この淘汰は資金力で乗り切れるものではないと考える。

商品ではなく作品が求められているのだから。

今の状況が危機的なのは、愚鈍な”体力勝負”の結果、目に見えにくい”才能”を駆逐してしまうことになるのだが、そこに警鐘を鳴らす人がいないことだ。

いざ作品を作ろうとしたとき、それを作る才能がないということになる。

もう、そうなっているのかもしれない。



posted by 映画プロデューサー at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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