2006年01月15日

2、外道丸の誕生

大勢の群集が見守る京の街を、派手な鎧兜を身につけた源頼光と四天王の一行が、武装した兵を引きつれてパレードよろしく練り歩いていく。

一行の中ほどには、熊が瀬のもと呼ばれる下人たちが三丁の竹で編んだ罪人篭を担いでおり、それぞれの篭には南蛮人三人(白人の男女と黒人)の捕虜が乗せられている。

このパレードは、頼光が貴族社会に対して自分たちの武力を誇示するために催したイベントで、都の人々の耳目を大いに賑わせながら、イベントのフィナーレを飾るべく処刑の場へと向っている。

処刑の場には、頼光が密かに招待した、関白道長と女たちが首を長くして待っている。

思いがけない事態は、御簾の陰に隠れた道長たちが、好奇心いっぱいでこの残酷ショーを見物している最中に起きた。

四天王たちが太刀を振るって南蛮人の首を刎ね、白砂に鮮血が飛び散り、貴族の親玉と宮廷雀の口さがない女たちが悲鳴を上げた直後のことだった。

「おぎゃあ、おぎゃあ」という激しい泣き声とともに、首を斬られて絶命した白人の女の下腹部から血に塗れた赤子が這い出し、胎盤を引きずるようにして白砂の上を蠢いた。

こうして生まれたのが、この物語の主人公外道丸であった。
posted by 映画プロデューサー at 10:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 酒呑童子ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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