酒呑童子の物語は、その出展によってそれぞれ人物・場所・背景などが多少異なってはいても、基本的に源頼光と四天王(渡辺綱・占部季武・碓井貞光・坂田金時など)が恐ろしい鬼である酒呑童子(あるいはその仲間)を相手に縦横無尽に活躍する姿が描かれ、そして終わりには討伐してしまうという英雄豪傑鐔がほとんどです。
それらの物語の中の酒呑童子は、『身の丈二丈あまりにして髪は赤く、さかさまに髪の間より角生いて、髯髭も眉も繁り合い、足手は熊のごとくにて」とか、女を掻っ攫い人肉を食らい酒を飲み悪行の限りを尽くして」というように、いかにも鬼らしい姿形をしていて討伐されてもしようがないようなものです。
まれには、幼い頃はなかなかの美童で山寺の童子(小坊主)になって修行に励み、人の心を持ったかなり魅力ある人物(?)に成長するという物語もありますが、すぐにあまたの坊主を殺すような乱暴狼藉を働くようになり、寺を追われ山中に徒党を組んで棲むようになって、結局は討伐されてしまうという結末を迎えてしまいます。



